Super Robot Wars/Z/Story/Stage 01S/Moon

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Story: Setsuko Route Scenario 1

第1話:ザ・ライトスタッフ Scenario 1: The Right Stuff

Prologue text:

宇宙世紀と呼ばれる時代。

国家を廃し、地球連邦政府の下に統一された人類は、スペースコロニーの建造を成功させ、その生活の場を宇宙へと広げていった。


だが、それは新たな戦いを生む土壌となり、スペースコロニー群・サイド3に誕生したジオン公国による地球連邦からの独立宣言は、「一年戦争」へと発展していった。

このかつてない規模の巨大な戦争は甚大な戦禍を生み、以降の社会に深刻な爪あとを残した。


総人口の3分の1を失った一年戦争が地球連邦の勝利で終結した後も、戦火は消えることはなかった。

超古代文明の力を我が物として世界征服を目論むDr.ヘルの攻撃に続き、人類は人類以外の知的生命体との戦いを連続して経験することになる。

古代ミケーネ人を祖とするミケーネ帝国、地底を根城とするハ虫人類の恐竜帝国、そして、外宇宙からの侵略者であるベガ星連合軍。

人類はマジンガーやゲッターロボを始めとするスーパーロボットを中心に戦い、Dr.ヘル、ミケーネ帝国を打ち破り、恐竜帝国とベガ星連合軍との戦いも大詰めを迎えようとしていた。


しかし、その戦いの最中でも人類は一つになることは出来なかった。

一年戦争によって表面化することとなった「アースノイド(地球居住者)」と「スペースノイド(宇宙移民者)」の確執は、戦争終結から7年が経過した現在、新たな局面を迎えていた。

地球連邦軍を内部から掌握しつつあるエリート集団「ティターンズ」は、そのエゴをむき出しにしてスペースノイドの弾圧を行い、それを危険視する人間達は反地球連邦組織「エゥーゴ」を結成し、抵抗を開始していた。


一つの戦いが終わり新たな戦いが始まる中、巨大な運命の嵐は静かに世界を飲み込もうとしていた。


Scenario 1 setting: Moon surface, Lutetium base

月面 地球連邦軍ルテチウム基地

~ルテチウム基地 通路~

ジェリド「おい、そこのお前…」

セツコ「…自分の事でしょうか?」

ジェリド「そうだ。…その制服を着てるって事は、『グローリー・スター』のメンバーか?」

「グローリー・スター」

地球連邦軍の月面駐留軍戦技研究班。
新型機の評価試験やシェイクダウンを目的に発足したチームであり、所属する隊員は優れた操縦技術を備えている。
現在の任務は次期制式量産機ならびに搭載武装のテストと応用戦技の研究。

セツコ「自分はセツコ・オハラ少尉」

セツコ「所属は月面駐留軍戦技研究班『グローリー・スター』。配属は10日前になります」

カクリコン「噂のライトスタッフにこんなお嬢ちゃんが紛れ込んでいるとはな」

カクリコン「マスコットとして、チアガールでもやるのかい?」

セツコ「………」

ジェリド「フン…その怯えた顔…。俺達が誰かは知っているわけか」

セツコ「…ティターンズの方とお見受けします」

「ティターンズ」

地球出身のエリートで構成された、地球連邦軍の特殊部隊。現総帥はジャミトフ・ハイマン。
ジオン公国軍残党によるコロニー落とし作戦『星の屑』を契機に、スペースノイドの監視を目的としてU.C.0083年に設立された。だが実態は、スペースノイドを弾圧するべく作られた組織であり、必要とあれば毒ガスによるコロニー住民の大量虐殺をも辞さない。所属する兵はその力に溺れ、「ティターンズは一般将兵よりも2階級上」などと豪語するほどの傲慢さに染まってゆく。

ジェリド「その通りだ。俺はジェリド・メサ中尉。そっちはカクリコン・カクーラー中尉だ」

セツコ「…では、中尉。自分を呼び止めたのは、どういったご用件でしょうか?」

カクリコン「フン…軍での口の利き方ってのが、まるでわかっちゃいないようだな」

ジェリド「やっぱり、こいつらには『お人形遊び』がお似合いだぜ」

セツコ「…それはグローリー・スターの任務について、おっしゃっているのでしょうか?」

ジェリド「…いい機会だ。後方でママゴトをしてる半端者に教えてやるぜ」

ジェリド「地球連邦軍は戦争をしてるんだ。宇宙から来たベガ星連合や忌々しいエゥーゴとな」

「エゥーゴ」

ティターンズの専横に対抗するべく、地球連邦議会の議員でもあるブレックス・フォーラ准将が中心となって結成した軍事組織。正式名称は『Anti Earth Union Government(反地球連邦組織)』。
スポンサーであるアナハイム・エレクトロニクスからのモビルスーツ供与を受け、スペースノイドを弾圧するティターンズに対して抵抗する。軍人以外にも志を同じくする者達が多数参加しているが、あくまでもエゥーゴは地球連邦軍内の組織である。そのため、両者の戦いは軍内部の内乱にすぎないのではないか、という見方も存在する。
地球の反地球連邦組織カラバとは協調関係にあり、両者による共同作戦はティターンズ地上部隊に大きな打撃を与えた。

カクリコン「兵器ってのは戦場に出てこそ意味があり、兵士ってのは敵を落としてこそ、その存在意義があるんだよ」

セツコ「………」

ジェリド「新兵器の評価試験なんてのは、実戦と比べたら遊びみたいなもんだぜ」

セツコ「………」

カクリコン「言いたい事があるんなら、言い返してもいいぞ、少尉」

カクリコン「もっとも、ティターンズの俺達に楯突く覚悟があるんならの話だがな」

セツコ「………」

ジェリド「フン…グローリー・スターなんて大層な名前をもらっているようだが、所詮は一般兵なんだよ」

ジェリド「要するに大きな顔するなって事だ。戦争の行方は、俺達ティターンズが決めるんだからな」

セツコ「…自分は………」

エマ「あなた達、何をしてるの?」

カクリコン「チッ、面倒な奴のお出ましだ」

ジェリド「見ての通りだ中尉。素人のお嬢さんに軍のしきたりを教えてやってただけだぜ」

トビー「へえ…そのしきたりってのは、ティターンズ様一流のハッタリを披露してくださる事かい?」

カクリコン「何だ、貴様は…?」

トビー「うちの大事なルーキーにアヤつけられて黙って見てられるかよ」

トビー「グローリー・スターをナメてると痛い目に遭うぜ、地球育ちのエリートさんよ」

ジェリド「フン…素人のお仲間か。さしずめ人形遊びのお相手って所だな」

ジェリド「戦場に立たない腰抜けが、ティターンズに楯突くとはな。笑わせてくれるぜ」

トビー「これはこれは…。エゥーゴに新型ガンダムを提供されたジェリド・メサ中尉殿ではないですか」

トビー「さすがはエリート部隊!新型を惜しげもなく敵さんに渡すとはなかなかの太っ腹で…」

ジェリド「貴様っ!」

デンゼル「…やめんか、トビー中尉。他部隊の作戦に余計な口出しは慎め」

トビー「へえい、チーフ…」

デンゼル「失礼をした、ジェリド中尉。部下の不始末は自分が代わって詫びよう」

ジェリド「チッ…」

カクリコン「(この男がデンゼル・ハマー大尉…。グローリー・スターの隊長か…)」

エマ「ごめんなさいね、あなたも。突っかかるような事をして」

セツコ「いえ…自分は…」

トビー「固いぜ、セツコ。『栄光の星』の看板背負ってるんだから、もっと堂々としろって」

セツコ「はい…」

エマ「あなたがグローリー・スターの3rd、セツコ・オハラ少尉ね」

セツコ「は、はい」

エマ「私はエマ・シーン中尉…」

エマ「いま、デンゼル大尉とトビー中尉から基地の施設の説明を受けていたの。あなたも一緒にどうかしら?」

セツコ「自分は…」

エマ「このコール…ティターンズの非常召集」

カクリコン「どうやら、エゥーゴの連中の尻尾をつかんだようだな」

ジェリド「行くぞ、カクリコン、エマ。今日こそ、連中を叩き潰す…」

セツコ「あ、あの…ジェリド中尉…」

ジェリド「まってろよ、少尉。お前達にティターンズの実力を見せ付けてやるぜ!」

セツコ「ご無事で、皆さん…」

トビー「せいぜい頑張ってな、ティターンズさんよ」

デンゼル「トビー。友軍の出撃をからかうような真似はやめろ」

デンゼル「たとえ相手が自意識過剰で世間知らず、単細胞で口だけの青二才でもな」

トビー「フフン…チーフ。相当、アタマに来てらっしゃるようで」

デンゼル「当然だ。俺の部下をシロウト呼ばわりするような連中さんざ軍神アレスに●●、ヌかれちまえばいい」

セツコ「●、●●…」

トビー「チーフ、セツコが引いてるぜ」

デンゼル「っと、こいつは失礼。セクハラだったかな、少尉」

セツコ「い、いえ!自分には何の事だかさっぱりわからず…」

デンゼル「ははははは。いいリアクションだ、少尉。」

セツコ「お、恐れ入ります」

デンゼル「いいか、少尉。俺達はグローリー・スター…量大な任務のために選ばれた者達だ」

デンゼル「己にしかない正しい資質に従い、その誇りを忘れるな」

セツコ「了解です」

トビー「んじゃ、ティターンズの連中がエゥーゴを迎撃している間、俺達は俺達のお仕事をしますか」

デンゼル「うむ…。格納庫ではとびっきりの美女が俺達を待っているからな」


~ルテチウム基地 格納庫~

デンゼル「バルゴラ1号機、オールグリーン。調整は完璧だ。2号機の調子はどうだ、トビー?」

トビー「問題なし。俺のカワイコちゃんは今日もご機嫌っすよ」

セツコ「3号機も問題ありません」

デンゼル「技術スタッフの話では、各機のカーバーの調整も完了したそうだ」

トビー「全領域対応汎用武装システム、『ガナリー・カーバー』ね…。随分と欲張りな準備だぜ」

デンゼル「茶化すな、トビー」

デンゼル「ガナリー・カーバーの実用化と、あれを使った戦闘術『GSコンバットアクション』の完成が俺達の任務だ」

トビー「で、俺ちゃん達のバルゴラは、そのガナリー・カーバーの連用を前提に調整されてるってわけね」

デンゼル「ガナリー・カーバー連用機が制式量産されれば、連邦軍の戦力は飛躍的にアップする」

デンゼル「と言っても、カーバーのテストは始まったばかりだがな」

トビー「ゴールへの道のりは遠い…か…」

デンゼル「俺の1号機は砲撃主体に、中尉の2号機は中距離格闘戦用、少尉の3号機は近接格闘戦用として調整済みだ」

デンゼル「それらはスペシャルとしての使用法で、各ガナリー・カーバーには、基本となる格闘・射撃用の武器も実装されている」

トビー「で、俺達のテストが終了すれば、3機のスペシャルデータを統合して、全領域への対応が完成するっていう寸法ね」

デンゼル「その通りだ。そして、1号機はシステムのマスターとして各機のデータを統合する事になっている」

トビー「つまり、2号機と3号機は、1号機を完成させるためのアシストってわけか」

デンゼル「身が入らんか、中尉?」

トビー「まっさか!こんな面白い任務は、そうはないっスよ!」

トビー「とびっきりのデータを用意しますぜ。それを使うチーフが、生まれてきたのを後悔するぐらい強烈な奴をね」

デンゼル「ったく、お前という奴は…」

セツコ「………」

トビー「どした、セツコ?心配事でもあんのか?」

セツコ「いえ…」

トビー「ダメダメ!芝居下手過ぎ!悩んでますって顔に書いてあるぜ!」

セツコ「………」

デンゼル「少尉、メンタル面のケアも兵士にとって量要な責務だ。吐き出して楽になるなら、話してみろ」

セツコ「………」

トビー「もしかして、ティターンズの連中に言われたら事、気にしてる?」

セツコ「………」

トビー「図星ね…。その真面白さはキュートだけど、裏目ってるな」

セツコ「…地球連邦は異星からの侵略者、ベガ星連合軍と戦い…」

セツコ「同時に反地球連邦組織…エゥーゴという新たな敵を迎えています」

トビー「敵ね…。エゥーゴは反地球連邦ってよりも反ティターンズの組織だがな…」

セツコ「こういった非常時において、自分のような存在は無意味ではと…」

デンゼル「セツコ・オハラ少尉!気をつけ!」

セツコ「サ、サー!イエッサー!」

デンゼル「我々は誇り高き月面駐留軍戦技研究班…通称、グローリー・スターだ!その任務を復唱しろ!」

セツコ「我々の任務…!次期主力量産機の評価試験、並びに戦技研究です!」

デンゼル「量産機の完成は戦局を左右する。その開発プロジェクトは、軍において量大な任務である事は既に言った通りだ」

デンゼル「お前はそれに不満があるのか?」

セツコ「いえ!その量要性については認識しております!」

デンゼル「…だったら、焦るな。人間は、自分の身の丈にあった事からやっていけばいい」

セツコ「しかし、チーフ…。あのような侮辱まがいの事を言われては…」

セツコ「自分はともかく、チーフと中尉は実績もおありになるのに…」

トビー「おいおい、買いかぶり過ぎだぜ。Dr.ヘルやミケーネの雑魚相手にちょいとスコアを稼いだ俺と…」

トビー「一年戦争を生き抜いたチーフを一緒にするなっての」

デンゼル「お前も過大評価しているぞ、トビー。俺の実績なんぞ誇りどころか、ホコリを被ってるようなもんだ」

デンゼル「…そういう事だ、少尉。戦場に立っていようといまいと、俺達は自分の戦いをしている」

デンゼル「お前は、その丁寧な操縦技術を買われてグローリー・スターに配属されたが…」

デンゼル「銃を撃っていないからといって、戦っていないと思うのは大間違いだぞ」

セツコ「………」

デンゼル「これにこんなご時勢だ。いつ俺達だって実戦に駆り出されるかわかったもんじゃないからな」

セツコ「…はい…」

トビー「ま、テストパイロット稼業もティターンズの連中が言うほど楽じゃないぜ」

トビー「事実、今、テストしているこのバルゴラの開発中に、お前の先任のマイケルは殉職してるんだからな」

セツコ「え…」

トビー「んだよ、チーフ。その話、してなかったんすか?」

デンゼル「ああ…その…何だな…。余計な不安感を与えると思ってな…」

セツコ「………」

トビー「この反応を見る限り、黙っていたのは逆効果だったみたいですぜ」

デンゼル「すまんな、少尉。確かに事前の説明が不十分だった事は認める…」

デンゼル「だが…」

セツコ「大丈夫です、チーフ。自分も覚悟は出来ているつもりです」

セツコ「それに、たった10日とは言え、自分もバルゴラにそれなりの愛着を持っております」

トビー「言ってくれるじゃないの、この子は…!」

セツコ「…自分には、他に行く所もありませんから…」

デンゼル「…マイケルの件は不幸な事故だった…。だが、奴の尊い犠牲を無駄にせんためにも、俺達はバルゴラを任上げなくてはならん」

セツコ「はい」

デンゼル「声が小さいぞ、少尉!●●…もとい!腹に気合を込めろ!」

セツコ「はい!」

トビー「OK!いい返事だ。ついでにもう一つ、サブチーフとして命令だ」

トビー「俺の事は階級じゃなく、トビーって呼んでくれ」

セツコ「え、その…それは…」

デンゼル「中尉の軽口は気にするな。こいつは無礼講を上官である俺にまで通そうとしやがる」

トビー「尊敬と敬愛の表現のつもりなんスけどね」

デンゼル「お前が俺をリスペクトするのは、飲み代の勘定の時だけだろうが…!」

トビー「とんでもない!休暇申請の提出と、ボーナスの査定時もっスよ」

トビー「ってなわけで、今晩も尊敬させてください、デンゼル・ハマー大尉!」

デンゼル「堂々とオゴリの催促とは恐れ入る」

デンゼル「少尉、お前もどうだ?ビール代ぐらいは出すぞ」

セツコ「い、いえ…!自分は遠慮させていただきます」

デンゼル「…そうか、少尉はまだ未成年だったな」

セツコ「申し訳ありません」

デンゼル「年齢の事で謝る必要はない。胸を張れ、少尉。猫背になってるぞ」

セツコ「は、はい!」

デンゼル「明日には稼動テスト・レベルCに入る。ガナリー・カーバーのマニュアルを再読しておけ」

セツコ「サー!イエッサー!」

セツコ「!」

トビー「こいつは…!警戒ラインへの侵入警報じゃねえか!」

デンゼル「まずいな…。この基地の駐留部隊はティターンズと共にエゥーゴを追っている…」

トビー「チーフ…!」

デンゼル「スクランブルがかかるかも知れん!ハンガーへ行くぞ、トビー!」

トビー「了解!」

セツコ「…バルゴラが出撃する…」


Battle setting: Lutetium Base

デンゼル「スクランブルから1分15秒で出撃か。まあ合格点だな」

トビー「そいつはどうも。ま…散々シゴかれましたからね」

デンゼル「だが、ここからは訓練じゃない。実戦になるぞ」

トビー「やれやれ…さっきまで戦場に出ない事を気に病んでたってのに急展開だね、どうも」

トビー「しかし、ルテチウム基地の戦略的価値なんてゼロに等しいのに…敵さん、何しに来るんでしょうね?」

デンゼル「いや…価値はある。俺達が一番よくわかっているはずだ」

トビー「俺達のバルゴラ…。それにその開発データですか…」

デンゼル「あの基地で今戦えるのは俺達だけだ。それを忘れるなよ」

トビー「了解。シューフィッター役のセツコに実戦は無理ですからね」

デンゼル「トークタイムは終わりだ。来るぞ…!」

トビー「スカート付きモドキと緑のGM系…エゥーゴが来たか…!」

デンゼル「どうやら、ティターンズは別働隊におびき出されたようだな」

トビー「ったくよ…!素直過ぎるぜ!地球育ちのエリート坊ちゃんズはよ!」

アポリー「よし…陽動は成功だ」

ロベルト「クワトロ大尉とガンダムMk-IIを囮に使ったんだ。ティターンズの連中は飛びついてくるさ」

アポリー「おまけにターゲートが自ら出てきてくれるとはな」

ロベルト「上手くいけば、データ取りだけでなく、鹵獲出来るかも知れん」

ロベルト「ガンダムMk-IIに続いて、いただかせてもらうとするか」

アポリー「了解だ。各機、仕掛けるぞ」

トビー「どうします、チーフ?連中、やる気のようですぜ!」

デンゼル「…相手はエゥーゴか…」

トビー「心情的には味方したい所ですが…」

デンゼル「それ以上は言うな。…言ったら、撃つ」

トビー「へえい…軍人さんは辛いねえ…」

デンゼル「俺達は地球連邦軍の兵士だ。エゥーゴを叩くぞ…!」

トビー「了解!こうなりゃ連中をさらりと撃退して、エマ中尉の株を上げるとしますか!」

セツコ「チーフ…中尉…」


Denzel enters battle:

デンゼル「(連邦軍を掌握しつつあるティターンズに対抗して生まれた組織、エゥーゴ…)」

デンゼル「(確かに、このままでは軍は遠からずティターンズに牛耳られる事になる…)」

デンゼル「だが、今は基地とバルゴラを防御する事が、俺達の任務だ…!それ以上は考える必要はない!」


Toby enters battle:

トビー「仕掛けてきたんなら容赦はしねえぜ!グローリー・スターに喧嘩を売ったのを後悔しな!!」


Event: Toby or Denzel enters battle or Turn 2 Player Phase

デンゼル「3号機!セツコか!?」

セツコ「チーフ、トビー中尉!自分も戦います!」

トビー「戦いますって…!お前、実戦経験ないじゃん!」

セツコ「自分もシミュレーションと模擬戦はクリアしています!」

セツコ「それに、GSコンバットアクションの基本も身についているつもりです!」

デンゼル「馬鹿が!実戦は別物だ!下がれ、少尉!」

セツコ「上告します!敵部隊の中核となる黒い機体のパイロットは高い技量を持っています!」

セツコ「加えて、敵は数に勝り、こちらは基地を防御するというハンデを背負っています!」

セツコ「たとえ援護射撃程度でも、不要ではないと判断しました!」

トビー「へえ…状況見えてるじゃん。伊達にグローリー・スターに選ばれたわけじゃないって事ね」

デンゼル「ちっ…的確な判断だ。…そして、俺達の任務遂行のためにも、ここで連中にやられるわけにないかん…」

セツコ「では…」

デンゼル「だが、グローリー・スターから、これ以上の戦死者を出すわけにないかん!お前は援護と同時に記録係を命じる!」

デンゼル「周囲の状況全てを後方から記録しろ!戦闘後のレポート作成も任せるぞ!」

セツコ「了解です!」

トビー「へ…まさかバルゴラの実戦テストをこんな状況である事になるとはな」

セツコ「中尉…ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします…!」

トビー「頼むぜ、ルーキー。勝手に死ぬなよ!」

セツコ「は、はい!」

デンゼル「少尉の分析通り、敵の中核はあの2機のスカート付きモドキだ。攻撃を奴らに集中させるぞ!」

トビー「了解!」

デンゼル「各機、忘れるなよ。俺達グローリー・スターの任務は、このバルゴラを完成させる事だ」

デンゼル「よって、機体の保護と自身の生存を最優先事項とする!」

セツコ「(初めての実戦…)」

セツコ「(やるんだ…。私は軍人…私は兵士なんだ…!)」


Setsuko enters battle:

セツコ「やるんだ…!軍人は戦う事に意味があるんだ!」


Apolly defeated:

アポリー「くっ…!あの新型、想像以上だ…!ここは離脱する!」


Roberto defeated:

ロベルト「こいつら、並のパイロットじゃないぞ!一度、退くしかない!」


Event: Initial enemies defeated:

セツコ「チーフ!新たな機体の接近を確認!エゥーゴです!」

デンゼル「増援か!」

クワトロ「アポリーとロベルトを退かせるとはな。あの新型…一筋縄ではいかない相手だという事か」

カミーユ「どうします、クワトロ大尉?」

クワトロ「ティターンズを突破してここまで出たのだ。手ぶらでは帰れんよ」

セツコ「あれは…!?」

デンゼル「グリーンノアで奪われたRX-178か…!」

セツコ「でも、ガンダムMk-IIはティターンズのカラーのはずでは…」

トビー「エゥーゴの連中が塗り替えたんだろう。へへ…やっぱりガンダムはトリコロールカラーじゃなくちゃな」

デンゼル「下らん事で喜ぶな、トビー!連中は、ティターンズの陽動のために動いていた部隊だと思われる」

セツコ「では、ジェリド中尉達に突破してこのルテチウム基地に…!」

デンゼル「その通りだ、少尉。おそらく、さっきの連中以上の手練れだぞ」

トビー「ちっ…赤い気体とガンダムのエースとは、シャア・アズナブルとアムロ・レイを相手にするようなもんだぜ!」

デンゼル「それぐらいの覚悟で臨め!まずはどちら一機に狙いを定め、攻撃する!」

デンゼル「少尉、援護を頼むぞ!」

セツコ「りょ、了解です!」

クワトロ「無理はするな、カミーユ。敵の戦力を確認した以上、最低限の任務は果たした」

クワトロ「損傷の状況によっては後退するぞ」

カミーユ「わかりました」

カミーユ「(あの新型が完成すれば、ティターンズの戦力になる…。それだけは防がなくては…!)」


Setsuko battles Kamille:

セツコ「この機体を取り返せば、私達の力をティターンズに認めさせる事が出来る…!」

カミーユ「そっちの事情でやられるわけにはいかないんだよ!」

セツコ「ベガ星連合軍との戦いも大結めなのに社会を混乱させるような連中に言われたくありません!」

カミーユ「命令を聞くだけの軍人が!ティターンズの危険性を側で見ていてわからないのかよ!」

セツコ「わ、私は軍人です!今、ここで戦うのは私の任務です!」


Setsuko battles Quattro:

クワトロ「他の2機とは動きが違う…」

セツコ「私だって出来る…!何かが出来るはず…!」

クワトロ「他との連携もとれていない…。乗っているのは新兵か?」


Denzel battles Kamille:

デンゼル「連邦軍所属の俺がガンダムと戦う事になるとはな…!」

カミーユ「強い…!これが戦い慣れした兵士の動きか…!」


Denzel battles Quattro:

デンゼル「この動き…赤い彗星の再来という噂もデマではないようだな…!」

クワトロ「いい反応だ…。機体、いや、パイロットの腕か」

デンゼル「本人であろうがなかろうが、赤い彗星には一年戦争の時の借りがある…!負けるわけにないかん!」


Toby battles Kamille:

トビー「いい機会だ…!ここでこいつを取り返して、ジェリドに突きつけてやるぜ!」

カミーユ「速い…!ティターンズよりも実戦向きの動きだ!」


Toby battles Quattro:

クワトロ「荒削りだが、いい動きだ。こちらの予想以上に、この機体…完成されているのか」

トビー「お上品に解説してる場合じゃねえぜ!続きは、あの世でやってな!」


Event: Kamille's Gundam Mk-II reduced below 4000 HP

カミーユ「くっ…!」

クワトロ「無事か、カミーユ!?」

カミーユ「だ、大丈夫です!すみませんが、離脱します!」

セツコ「ガンダムMk-IIは連邦軍のものです!返してもらいます!」

トビー「お、おい!張り切り過ぎだぜ!」

デンゼル「戻れ、少尉!深追いするな!!」

カミーユ「こいつ…!うかつな!」

Kamille attacks Setsuko with the Beam Sabre. Virgola Unit 3 takes 70% damage.

セツコ「くうっ!!」

デンゼル「少尉!!」

カミーユ「出てくるから、そうなる!」

トビー「野郎!それ以上、やらせるかよ!!」

カミーユ「まだ来るかっ!!」

デンゼル「うおおおおっ!!」

セツコ「チーフッ!!」

カミーユ「何だ、これは!?」

クワトロ「離れろ、カミーユ!危険だ!!」

デンゼル「空間が…ねじれる!?」

トビー「ヤバいぜ、チーフ!こいつは只事じゃねえ!」

セツコ「きゃああああああああっ!!」

(Scenario 1 end)


Event: Quattro's Rick Dias reduced below 4000 HP

クワトロ「伊達に新型を使っているわけではないか…!」

カミーユ「クワトロ大尉!」

クワトロ「リック・ディアスはまだ動く。ここが後退するぞ」

セツコ「指揮官機を落とせば、エゥーゴの士気をくじく事が出来る!」

トビー「バカ!よせ、セツコ!お前の手に負ける相手じゃない!」

デンゼル「退け、少尉!奴はまだ動ける!」

クワトロ「思い切りのいいパイロットだ。だが…!」

Quattro attacks Setsuko with the Beam Sabre. Virgola Unit 3 takes 70% damage.

セツコ「くうっ!!」

デンゼル「少尉!!」

クワトロ「悪くない腕だが、経験が足りんな」

クワトロ「ここで確実に仕留める」

トビー「野郎!それ以上、やらせるかよ!!」

クワトロ「新兵をかばうか…!」

デンゼル「うおおおおっ!!」

セツコ「チーフッ!!」

クワトロ「何だ、これは!?」

カミーユ「離れてください、大尉!状況はわかりませんが、危険です!」

デンゼル「空間が…ねじれる!?」

トビー「ヤバいぜ、チーフ!こいつは只事じゃねえ!」

セツコ「きゃああああああああっ!!」

(Scenario 1 end)


Scenario summary in save data:

月面ルテチウム基地を襲撃するエゥーゴ。それをバルゴラで迎え撃つグローリー・スターであったが、戦いの最中、空間のねじれに巻き込まれるのであった。

Moon Surface Lutetium Base is attacked by the AEUG. During the battle, space suddenly warps around the Glory Star's Virgolas.